仏事・法要豆知識
檀家の由来
特定のお寺に所属し、金品を寄進する家のことをさす「檀家」。もとは与えるという意味のサンクリット語「ダーナ」に由来しています。同じ意味を英語では「ドネーション」、仏教用語では「ドナー」といい、日本語訳では「檀那(旦那)」となります。旦那といえば商いのひいき筋を敬う呼び方として知られるように、檀家はスポンサーという意味にも通じるのです。
戸籍のはじまり
「檀家制度」は、江戸時代に徳川家康が国をまとめる政策の一つとして始めたものです。それと同時に、お寺の数も全国で1万から10万にまで増やし、檀家たちの管理を通じて、現在の役所の仕事をお寺にまかせるようになりました。民衆一人一人が、いつどこで生まれてどこで死んだかをチェックする。これこそ戸籍の始まりでもありました。
落語と寺の関係
落語のルーツは、江戸時代、優れた説教師として知られた僧侶が、小難しくなりがちな「説教」を、笑い話を含めて人々にわかりやすく話したことが始まりといわれています。寄席で噺家が座る席を寺で僧侶が座る席と同じく「高座」と呼ぶのは、ここに由来しています。また、落語に道徳的な教えが含まれた噺が多いのも、もとが説教だと知れば合点がいきます。
変化が進歩とは限らない
江戸時代の人々は、江戸(東京)~大阪間の約450km を10 日で歩いて到達したといわれています。計算すると、1日50km ほど歩いたことになります。これと同じことを現代人がやろうとすれば、1日せいぜい25km として、20日前後はかかるでしょう。つまり、昔の人のほうがずっと足が丈夫で、履物も、当時のわらじを超えるものは出ていないということに。私たちは、時代とともに進歩していると考えがちですが、じつは退化していることのほうが多いのかもしれません。
墓石を選ぶときの目安となるのは、石の密度と重さ。
重い石ほど密度が高く、固いということになります。
重く固ければ必ずしもいい石とは限りませんが、反対に軽くやわらかい石は、強度や耐久性が低くなるのは間違いなさそうです。
石の種類は香川県の「庵治石」や、兵庫県の「御影石(花崗岩)」などが高級石材として知られますが、現在では海外からの輸入品も多く、種類はさまざま。迷った場合は、色身など見た目の好みで選ぶのもひとつの手です。
お墓の形では、最近は「永代合祠墓」が注目されています。
永代合祠墓とは、霊園が永久的に仏様の供養や管理をお約束するお墓のこと。
お墓の継承者がいない場合でも、無縁墓として処理される心配がなく、少子化、核家族化、単身高齢がすすむ近代社会で、多くの方から求められています。